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年の瀬こそ、健康への願いを 〜冬至(トゥンジー)ジューシーと田芋〜

冬至(トゥンジー)ジューシーと田芋

料理・写真・文/澤則子

早いもので冬至を迎えると、今年もあと少しで終わり。年末は年越しの準備などで大忙し。寒さも本格的になり、体調を崩しやすい時期でもあります。
年齢を重ねるごとに、風邪が治りにくくなったり、疲れがなかなか取れなかったりと、健康であることの大切さをより実感します。


ターンムとズイキの写真

沖縄では、冬至の日に家族の健康や子孫繁栄を願って、冬至(トゥンジー)※ジューシーを作ります。家によって作り方は異なりますが、子孫繁栄の象徴と言われている※田芋(ターンム)を使うところも多いようです。
健康を願うにはピッタリの日かもしれませんね。


市場の風景

沖縄のお母さん(アンマー)たちの台所として親しまれている市場(マチグヮー)には数々の野菜や食材が所せましと並べられ、特に行事のある時期になると、田芋の茎の部分でもあるズイキ(むじ)が登場します。ズイキは沖縄の伝統料理の※どぅるわかしーや、※むじ汁にも欠かせません。

最近では下処理の手間がかかることから、あまり使われなくなっているようですが、ズイキをお料理に取り入れると、驚くほど旨みが増します。


ジューシーの盛ってある赤絵の器

炊きたて熱々のジューシーには、赤絵のやちむんの飯椀がとても似合います。一人暮らしの女性が食べるご飯の量に、とてもちょうど良い大きさです。

そして副菜の盛り付けには、使いやすい大きさのイッチンの4寸鉢。色味のシンプルな仕上がりのどぅるわかしーには、柄や色が鮮やかな器がお勧めです。

丁寧に下処理した田芋とズイキで作った、どぅるわかしーと、トゥンジージューシー。寒い夜が続きますが心暖まる夜を、そしてどうぞますます元気で良い年をお迎えください。


‥‥ 注釈 ‥‥
※ジューシー:炊き込みご飯のこと。クファジューシー(炊き込みご飯)ボロボロジューシー(雑炊)の2種類がある。
※田芋(ターンム):水を張った畑で生育される水芋のこと。沖縄の伝統行事には欠かせない高級な食材。子芋がたくさん付くところから、子孫繁栄をもたらず縁起物として重宝されている。
※どぅるわかしー:田芋を蒸して、ズイキ(むじ)、豚肉やかまぼこ、しいたけなどを加えて鰹出汁と豚出汁で練り上げた伝統料理。その見た目から「泥沸かし(どぅるわかしー)」という名がついたと言われる。
※むじ汁:田芋の茎であるズイキ(むじ)、豚肉、島豆腐、田芋を入れて作る汁物。子供が産まれた時のお祝いの席で作られる。


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■■ 今月のかんたんレシピ ■■


■ どぅるわかしー ■

[ 材料 ]
・田芋 100g
・ズイキ(田芋の茎)100g
・豚三枚肉 50g
・干し椎茸 2〜3枚
・人参 1/2本
・カステラかまぼこ(普通のかまぼこでも)30g
・豚出汁(総量の中に鰹出汁や椎茸もどし汁を合わせても良い)1/2カップ
・グリーンピース(飾り用)適宜
・塩
・油
・醤油
・みりん

[ 作り方 ]
①田芋は皮をむき、ズイキは丁寧にすじを取り5p幅程度に切る。(あくが強いのでビニール手袋をつけるとよい)
②田芋はつぶせるほど軟らかく煮て、ズイキも別に煮て柔らかくする。
③豚三枚肉は下茹でし、煮汁は豚出汁として取っておく。
④三枚肉、戻した干し椎茸、人参、かまぼこをみじん切りにする。
⑤④に田芋を入れ、練っていく。この時だし汁を加えながら硬さを調整する。最後に味を見ながら醤油、みりんなどで味を調える。
⑥器に盛り付けてグリーンピースを飾る。




■ トゥンジージューシー

[ 材料 ]
・米・2カップ、豚だし・鰹だし 合わせて・・2と3/4カップ
・豚三枚肉100g
・椎茸3枚
・人参60g
・田芋160g
・塩小さじ1
・醤油大さじ1
・サラダ油小さじ2
・かまぼこ20g
・わけぎ(小口切り) 適宜

[ 作り方 ]
①米は洗って水気を切っておく。
②豚三枚肉は茹でておき、茹で汁(豚出汁)は取っておく。
③椎茸、人参、田芋は食べやすい大きさに切る。
④炊飯器にわけぎ以外の材料を入れ、炊飯する。
⑤炊き上がったら盛り付け、わけぎを散らす。

澤則子
フードクリエイティブディレクター

デザイン業界と飲食業界での様々な経験を生かし、調理、スタイリング、撮影、デザインまで、トータルに担当。料理と心の師匠は母。沖縄の器であるやちむんと琉球料理をこよなく愛し、読谷村〜壺屋で暮らす。